Perfoming Arts Critics 2013

若手の書き手によるレビューブログです。2013年11月から12月に上演される舞台芸術作品についての批評を中心に掲載していきます。

▽落雅季子

恐ろしいこと満載の人生 –北千住の恋人–

『四家の怪談』は、北千住界隈をめぐるツアーパフォーマンス形式の演劇であると聞いていた。スタート地点となる集合場所のホールに行くと、友人のH嬢に会った。F/Tの会期中は彼女によく会う。 作・演出の中野成樹は、海外作品の大胆な翻案「誤意訳」で知られ…

【対談】F/T13公募プログラム全演目&F/Tアワードを語る[part3]

★[part1 公募プログラム国内演目編]はこちら ★[part2 公募プログラム海外演目編]はこちら ■薪伝実験劇団『地雷戦2.0』[作・演出 ワン・チョン] 2013.12.05〜12.07@シアターグリーン[落○ 山崎○] 落:私、これ初日に観たあとに山崎君にメールしたよね。「全然…

【対談】F/T13公募プログラム全演目&F/Tアワードを語る[part2]

★[part1 公募プログラム国内演目編]はこちら ★[part3 F/Tアワードと演劇批評の未来編]はこちら ※各自、観劇したものは各演目名称の直後に○、未見の場合×を記した。 ■ゴーヤル・スジャータ『ダンシング・ガール』[振付 ゴーヤル・スジャータ]2013.11.26〜11.2…

【対談】F/T13公募プログラム全演目&F/Tアワードを語る[part1]

フェスティバル・トーキョー(以下F/T)では2010年度から、40歳以下のアジアの演出家を対象にした公募プログラムの上演を行っており、アジアの若手カンパニーの作品を日本で観る機会となっている。公募プログラムの詳細はこちらのF/Tのページを参照。 最も新…

手の中のカタストロフィー

船の形に組まれた竹の野外劇場は11月の空に高くそびえ、西口公演の中央でことさらに祝祭の匂いと、非日常の気配を放っていた。私と友人はそろってその船に乗りこみ、客席に座った。二人とも、昨年のF/Tアワード受賞作『バラバラな生体のバイオナレーション!…