▽和田真文
初めて制服を身につけたとき、なぜこんな高いお金を払ってセンスのない肌触りの悪いものを着なくてはならないのかと、とても不満に思った。文句ばかり言っていた。だが、割り切って着ていると次第に感覚がマヒし、慣れてくる。息苦しさを感じることもままあ…
いくら想像を逞しくしても追いつきようのない出来事に近づこうとするとき、演劇はどのような手だてをとることができるのか。マームとジプシーによる新作劇「cocoon」は、この問いを反芻させる。 原作は、第二次世界大戦末期、沖縄で「ひめゆり学徒隊」に従事…